本形式は国鉄時代に既に特別保全工事という名目で更新工事が行われていたが、JR東日本に継承されてからは国鉄時代の頃よりも徹底した改造が施されるようになった。対象となったのは1967年から1972年に製造された車両(後に1972年以降に製造された車両も更新対象になった)で、一部車両はAU712形による冷房化改造も同時に行われた。

更新内容は以下の通り。

屋根鋼板補修とポリウレタン樹脂系塗屋根化

雨樋取替

外板取替(屋根・腰板部・窓周辺)

側窓枠取替

外板塗装更新

空気配管取替および除湿装置取付

主回路配線引替

ジャンパ連結器の取替および片栓車の両栓化

引戸の取替(上レール・下レール座・戸車取替)

室内化粧板とカーテン取替

シートモケット取替(フットライン入り)

握り棒・荷物棚のステンレス化

吊手の取替

各ゴム類の黒ゴム化(戸先・戸当り・Hゴム・押えゴム)

側扉ガラス支持方法の変更(Hゴム方式から金属押えゴム方式 : 一部車両はドア自体を金属押え方式のものに交換)

これらの工事は複数の工場で行われ、化粧板のデザインやシートの柄等仕様に差異が見られる。また、大井工場施工車の一部は袖仕切設置も追加された。

1992年にコストを抑えた新型車両901系(後に量産化改造で209系に編入された)が開発されると方針を変更して更新工事を終了し、以後は新型車両に置き換えられた。

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